お酒で除菌⁉ホントに効果があるの?高濃度アルコール製品の販売をする酒造メーカー

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お酒で除菌⁉ホントに効果があるの?高濃度アルコール製品の販売をする酒造メーカー

新型コロナウイルスの感染拡大対策として、高濃度アルコール製品の急激な需要の高まりを受けて酒造メーカーが開発に着手しています。医薬品や医薬部外品ではないとしながらも、消毒用エタノールの代替品として手指消毒に使用することもできるようです。

あくまでもお酒、でも「差し支えなし」

これらの製品はお酒に分類され、「消毒や除菌を目的に製造されたものではありません」という注意書きが必ずある。しかし同時に、消毒に使う高濃度エタノール製品(65〜80%)としての条件も満たしてはいます。

消毒用アルコールが不足する中、厚生労働省医政局は3月23日、日本医師会に対して「手指消毒用エタノールの供給が不足していることから、医療機関等において、やむを得ない場合に限り、高濃度エタノール製品を手指消毒用エタノールの代替として用いることは差し支えない」と案内しています。

それを受けて、全国の酒造メーカーでは高濃度のお酒を製造する動きが広がっています。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の広がりで消毒用アルコールの品薄が続く中、企業が消毒用アルコールを造ろうとすれば薬事法で定める医薬品等の製造許可の取得に時間がかかってしまいますが、酒造会社がお酒を作って売ることに問題はないので迅速に生産が開始できるためのようです。

明利酒類「メイリの65%」

アルコール度数:65度

茨城県水戸市にある老舗酒造メーカー明利酒類は、今回の動きに呼応し、高濃度アルコール商品を開発。より高アルコールで不純物を極力なくした「メイリの65%」を商品化しました。

http://www.meirishurui.com/online/vodka65c-06/

菊水酒造「アルコール77」

アルコール度数:77度

高知県安芸市の菊水酒造は、醸造アルコールに水とレモン香料を加えた「アルコール77」を発売しました。製造に当たっては「厚生労働省、県庁、経済産業局、国税局、消防等の関係省庁に確認し、ていねいな指導を受けた」そうです。

http://kikusuishop.jp/

笹の川酒造「SPIRITS66」

アルコール度数:66度

福島県郡山市の笹の川酒造は4月7日、同社の安積蒸溜所が運用するTwitterアカウントを使い、75度のアルコール製品「SPIRITS75」を出荷すると発表しました。しかし、4月10日になって「消防法等の観点から仕様変更する」ことが明らかになりました。飲料用のお酒でも高濃度アルコールの場合は危険物(第四類アルコール類)に該当する場合があるため、アルコール度数を75度から66度へと下げ、容器も変え(容量は480mlから500mlへ変更)、商品名も「SPIRITS66」に変更したようです。

笹の川酒造|公式ウェブサイト
創業明和2年(西暦1765年)。東北初の蔵元ホームページを開設した「笹の川酒造」です。福島県郡山市笹川において日本酒、清酒、合成酒、甲類焼酎、乙類焼酎、地ウイスキー、スピッツ、リキュールなどを製造している会社です。

若鶴酒造「砺波野スピリット77%」

アルコール度数:77%

砺波野スピリット77%の原材料は、サトウキビ原料の醸造アルコールと水、グリセリンなど。グリセリンは油脂を加水分解して作られる無色透明の液体で、甘味料や保存料に使われる食品添加物です。

砺波野スピリット77販売について | 若鶴酒造株式会社
富山県砺波市の若鶴酒造のサイトです。お酒に関わる地域資源の交流の場、砺波野スピリット77についてご紹介します。

笹一酒造「笹一アルコール77」

アルコール度数:77%

山梨県の老舗酒造メーカー・笹一酒造は4月21日より、高濃度エタノール製品「笹一アルコール77」を販売開始すると発表しました。容量500ml中のアルコール分は77%で、医薬品や医薬部外品ではないとしながらも、消毒用エタノールの代替品として手指消毒に使用することができるということです。

笹一酒造
山梨県の大月市にある笹一酒造。自家井戸から湧き出る御前水を仕込水として使用し、地元で契約栽培された山田錦や夢山水といった酒造好適米を贅沢に使用し、手作りで丁寧にお酒にしています。

請福(せいふく)酒造「請福77」

アルコール度数:77%

沖縄県の請福酒造は、アルコール度数77度の泡盛を販売しています。当面は石垣島島内と周囲の離島に住む人に限定で提供しているようです。

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ネット上では“おすすめ” “おすすめできない”とどちらの声も

一般的に消毒に適しているとされている、アルコールの濃度は80%前後で、スピリタスのように96%ほどの濃度では短時間で蒸発してしまい消毒には向かないといいます。では、薄めればいいのかというと、そう簡単な話でもないようです。協会はその理由をエタノール以外の成分にあるといいます。

・酒には香り付けのための香気成分や糖分が入っているので、消毒効果がどの程度あるのかはっきりしない
・テーブルなどをふくのであれば、漂白剤を薄めた消毒液で代用した方が良い
・医薬品ではないので消毒に効果があるとは言えない。
・使うのは自己責任
・きちんとせっけんを使って手洗いをすれば消毒用アルコールより効果が高い

引火に注意

“揮発性が高いため引火しやすい”と注意を呼びかけています。
アルコール度数の高い酒が消防法で定める危険物になる場合があるそうで、「飲み物とはいえ、取り扱いには十分注意が必要なものなんです」ということです。高い度数のアルコールが大量に噴霧されるとそれが気化して室内に充満することで、電気製品のショートなどが起き、火災の恐れがあるということです。

その他注意が必要な点

手指消毒用に使用するためには、エタノール濃度が原則70から83vol%の範囲内であること

消毒効果が十分に得られるよう、より高濃度のものは精製水などで同範囲に薄めて使用すること

含有物に、メタノールが含まれないこと

メタノール(メチルアルコール)は、燃料として使われる工業用のアルコールで、吸入や誤飲をしてしまうと吐き気、めまい、意識障害を起こす恐れがあるほか、失明や死亡の危険性もあります。

一般家庭における消毒に「高濃度エタノール製品」を用いる必要はない

現在、新型コロナウィルス感染症発生による需要の急増により、スプレーやジェルタイプなどの手指消毒用のエタノールが不足しているため、高濃度エタノール製品を使って消毒液を自作されるケースが見受けられます。

厚労省は、「お酒を用いた手指の消毒は一般家庭で『物理的にできないこと』ではありませんが、含有成分によっては何が起こるかわかりませんので、推奨しません。これまで通り、せっけんによる手洗いを行っていただきたい」
との見解です。

まとめ

消毒用のアルコールが手に入りづらくなる状況が続く中、なんとか感染を防ぎたいという切実な思いから、お酒が使われているのが実状です。

新型コロナについてはアルコール消毒の効果がありますが、アルコールは万能ではないそうです。アルコール消毒もできるに越した事は無いですが、アルコールだけに頼るより、丁寧に手を洗い、ウイルスをしっかり洗い流して十分に予防していきましょう。

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